【この記事を書いている人】
激務すぎる病棟で病み、うつ病に。
看護師としての復職はもうないな‥と退職したものの
なんだかんだで看護師歴12年目に突入。
激務や残務で帰れない・いじめ・安い給料‥
そんな看護師ライフに疲れたみなさんへ。
看護師の働きかたは無限にあるのです
どうか看護師を辞める前に、働きかた変えてみてください。
先日、職場で働く看護師が突然うつ病で休職しました。
周囲のスタッフはその変化に気付かず驚いていましたが、本人はきつい毎日を過ごしていたのだろうなと思います。
筆者も昔、うつ病になったことがあります。
現在は元気に働いていますが、当時はけっこうきつかったです。
周囲にも何人か体験者を知っているので、看護師のうつ病はとても身近に感じます。
なぜそんなに、看護師のうつが多いのでしょうか。
その原因と対策、そして筆者のエピソードをご紹介していきます。
この記事を読んだあなたはこうなります
看護師がうつ病になる理由とそうならないための対策方法が分かる
筆者のうつ体験とメンタルヘルス
筆者がうつ病に至った経緯
当時、うつ病と診断され休職に至った筆者。
自宅で休養中、職場のスタッフから連絡が入りました。
「気づいてあげられなくてごめんね。」
「あなたに仕事を任せすぎていた。頼りすぎてしまい申し訳ない。」
こんな内容の連絡が複数人から入りました。
周囲からすると、淡々と業務をこなしているように見えたそうです。
実際は、何カ月も前からきつい状況が続いていたのですが、我慢して無理強いしていた結果
無気力になり、朝起きられなくなってしまいました。
うつは突然やってきました。
今思えば、ここまでなる前にできることがあったなぁと感じます。
看護職のメンタルヘルス
精神的、心理的健康状態をメンタルヘルスと言いますが
日本看護協会ではメンタルヘルスにおいて、以下のように述べています。
メンタルヘルスについて、看護職はハイリスクグループといわれていますが、現場ではまだまだ十分なケアができていないのが実情です。(中略)
看護職を含む医療・福祉(医療業)は精神障害の労災請求件数の多い職種(大分類)の第2位を占めています。
※令和2~3年調査
【参考】厚生労働省:精神障害の関する事案の労災補償状況 【引用】日本看護協会:メンタルヘルスケア
やはり、看護職は精神的に病む人が多い、ということです。
安定していてやりがいが多いとされる看護職ですが、どうしてそうなってしまうのでしょうか?
看護職特有のストレッサー
日本看護協会は看護職特有のストレッサーとして以下のように挙げています。
・仕事内容による緊張感 (例. 人命に関わる仕事)
・チーム医療に関すること (例. 看護師に対する医師の理解不足)
・労働環境に関すること (例. 時間に追われる,仕事量が多く時間外勤務が多い,交代制勤務で生活が不規則になる)
・患者・患者家族との関係に関すること (例.無理な要求をされる,威圧的な態度を取られる)
【引用】日本看護協会:メンタルヘルスケア
どれもうなずける内容ばかりですね。
ひとつずつ、考察していきましょう。
仕事内容による緊張感
看護師はいくつものタスクを抱える傾向があります。
命に関わる業務を任されているため、一つ一つにミスが『絶対』許されないプレッシャーがあります。
筆者も病棟勤務をしていた頃は、いくつものタスクを抱えて常にピリピリしていました。
患者さんに使用する点滴が数種類に及ぶこともよくあり
投薬ミスや患者誤認など、医療ミスを起こさないよういつも注意を必要とします。
医学的に考えると、この状況は自律神経でいう
交感神経を優位にしている状態であり、常に戦闘モードの状態です。
交感神経と副交感神経は、シーソーのようにバランスを保つ必要があるので
副交感神経が優位になるよう心がけないと
自律神経のバランスが崩れてしまうことにつながりかねません。
自律神経はバランスを保つことで全身へ働きかけていますね
自律神経のバランスが崩れる=心身の不調につながっていくので
メンタルヘルスにおいて看護職がハイリスクと言われるのはその影響が大きいと感じます。
看護職は、副交感神経を優位に(つまりリラックス)する時間が大切になります。
お風呂にのんびり浸かったり、マッサージを受けたりすることは
仕事後に必要なケアとして必須事項なのかもしれませんね。
チーム医療に関すること
看護師は医師の診療の補助を行うことが役割の一つです。
ミスのないよう、しっかり確認して指示に従う必要があるのですが
ときどき看護師を困らせる医師がいます。
いつも不機嫌で顔色をうかがわないといけなかったり、威圧的な態度をとったりするような医師です。
そんな人を相手にしないといけない看護師のストレスは、たまったものではありません。
心無い罵声をあび、泣いてしまった看護師もいました。
ただでさえミスの許されない現場で緊張しているのに
医師に対してさらに緊張しないといけないなんて‥考えただけで疲れてしまいますね。
他にも、看護師間の人間関係に悩む人も多いです。
陰口を言われたり、無視などあからさまないじめを受けたり
理不尽な若手いじめが平然と行われているところもあると聞きます。
筆者は入職当時、化粧してくる時間があるならもっと早く出勤して情報収集しろと言われました。
時間前出勤はサービス前残業になるので強制することではありません。
ツッコミどころは他にもありますがここでは控えます。しかし帰りも遅いのに朝も早く来いとは‥今思えばブラックな環境ですね‥
これは年配のスタッフがいる職場に多い話なのではないでしょうか。
労働環境に関すること
看護師はとにかく業務量が多いです。
オペ出しや検査出しなど、細かく時間が決まっていることも多いので、時間に追われがちです。
よく「優先順位を考えて!」なんて言われますが
人間相手なので時間通りスムーズにいかないことも多くありますし、イレギュラーな案件も起こります。
いつも臨機応変力が試され、緊張感を保ってバタバタと業務にあたっているのが現実です。
さらに医師や他の職種との連携、患者やその家族との関わりなど、仲介役としての役割も持っています。
看護師は、終わりのない仕事の代表格ですね。
また、夜勤があるので必然的に不規則な生活になりがちです。
たくさんの業務内容をこなす上に様々な人たちと関わり、さらには不規則な勤務時間。
このような労働環境の看護師にかかる負担は、相当大きいことが容易に想像できますね。
患者・患者家族との関係に関すること
こんな患者さんとの経験はありませんか?
・医師の回診時には「変わりないです」と言っていたが、看護師が行くと色々と訴えだす
・医師の前だと腰が低いのに看護師へは威圧的な態度をとる
・看護師とは関係ない内容のクレームを受ける
話かけやすい看護師によくある現象ですね。
患者さんの家族に病状説明をしたく、面談の日取りを決めたいのになかなか予定をあけてくれないことや
患者さんの必要物品をいつまでも持ってきてくれないなどなど
病院にまかせっきりで非協力的な家族に困ることもよくある話です。
患者家族との関わりでは、常識では考えられない価値観に驚かされることも多いです。
このように、多くのストレッサーに囲まれている悩み多き看護師ですが、一体どうしたらいいのでしょうか。
ストレッサー対策は振る、発散、健康的な食習慣の3つ
ここから3つの対策方法をご紹介していきます。
誰かに仕事を振る
キャパオーバーしていると感じたら、誰かに仕事を振りましょう。
内容にもよりますが、看護師の場合、医療ミスにつながる可能性があるからです。
当時の筆者は、人に仕事を振ることができませんでした。
病棟6年目、リーダー業務も委員会活動もバリバリ行い、日々の業務でも色々と任されていました。
「仕事が大変なのは他のスタッフも同じだから‥」
なんて考えから、キャパを超えているにも関わらず、仕事をひとりで抱え込んでいました。
ある程度仕事ができるようになって、任された期待に応えたかったのもあると思います。
しかし人それぞれ、できる範囲には限りがあります。
明らかにキャパを超えていると感じたら、誰かに伝えないといけない時があります。
自分のキャパは自分しか分かりませんし、誰かが察してくれない限り、伝えないと誰も気づきません。
これは自分に言い聞かせている部分が大きいですが、言わないと、人は他人のことはわからないのです。
過重業務に苦しんだら、誰かに助けを求めましょう。
ストレスを発散する
多くのストレッサーに囲まれた看護師。
溜まったストレスは、どこかで発散させないと体に毒です。
筆者が実践しているオススメの方法をお伝えします。
異なる分野の人と話す
発散するために手っ取り早いのは、誰かと話すことです。
筆者のオススメは、異なる分野の仕事をしている人と話すことです。
同業者と苦労を分かち合ったり共感を得たりして話すのもいいのですが
看護職は閉鎖的な環境で日々を送っているので、視野が狭くなりやすいです。
しかし異なる分野で活躍している人の話を聞くことで
”自分の置かれた環境がすべてではない”と感じることが出来ます。
そう感じることで、日々のストレスが大したことないように思えるのです。
また、視野が広がることで、将来の選択肢が増えることもあります。
筆者の周りでは、知人の影響を受け海外に働きに行ってしまった看護師がいました。
体を動かす・リラックスする趣味をもつ
ストレスを発散させる趣味を持つのも大事です。
軽く汗を流せる程度の体を動かす趣味がオススメです。
体を動かすと、うつうつとした気持ちがすっきりして清々しい気分になれます。
看護職になってから頭痛もちになっていた筆者でしたが、ヨガを始めてからずいぶん楽になりました。
長年の悩みだった肩凝りもそれほど気にならなくなり、今でもヨガは続けています。
また、看護師は腰痛もちも多いので、ストレッチもオススメです。
ジムに通ってランニングマシーンで汗を流したり、スタジオレッスンを受けるのもいいですね。
体を動かす以外にも、リラックスできる時間も大事です。
景色のいい場所に行ったり、お気に入りのカフェを見つけてボーっとしたり
前述しましたが、自律神経のバランスを整えるために副交感神経が優位になる時間を持つようにしましょう。
温泉や旅行なんて行けたら最高ですね。
看護師は平日休みがとりやすいので、混雑が少ない日に出かけ、メリットを生かしましょう!
健康的な食習慣
ヘトヘトになって帰宅したらもう20時を過ぎている‥
今から食事を作るなんてめんどくさーい!
病棟勤務の頃の筆者は、よくこんな状況になっていました。
良くないと分かっていながら、インスタントで済ませることも多かったです。
しかし『You are what you eat 』と言われているように、自分の体は食べたもので出来ています。
不規則な交代勤務をしていると、食事をとる時間も乱れてしまいますよね。
しかし深夜遅くに食事を摂ることは、消化器に負担がかかります。
偏った食事内容を続けることは、肌荒れや口内炎など不健康な道に進んでいってしまいます。
これらはいずれ、メンタルの不調にもつながるのです。
基本は味噌汁と納豆ごはん。それに飽きたら宅配食に頼る
筆者はうつ病と診断されてから、まず食習慣の改善に取り組みました。
とは言っても、働きながら自炊をするって、本当に大変なんですよね。
スーパーに買い出しに行き、購入した食材がダメにならないよう、やりくりして調理する。
美味しく作らないといけないし、食べたらお皿も洗わないといけない。
長時間の立ち仕事で、足がパンパン‥
そんな状態で帰宅してまた台所に立つのって、ほんとに苦行なんですよね、足が痛い。
自炊には時間も労力もかかります。
筆者は、うつの影響で毎日の料理が困難だったので、具だくさんの味噌汁を作り置きしていました。
お肉や野菜をたくさん入れて、冷蔵庫で3日程度で食べきります。
そこに納豆があれば、じゅうぶん満足できました。
とは言え、毎日だと飽きてくるんですよね‥
そこで、オススメが宅配食の定期購入です。
割高でぜいたくなイメージですが、費用帯効果を考えるとはっきり言って安いです。
考慮された栄養面、買物に行く手間なし、使い切れずロスする食材もなし。
調味料を買いそろえなくても温めるだけで美味しい、洗い物もほぼ無し。
挙げ出したらきりがないくらいの利点だらけです。
それくらい、食事を作るのって大事なことだけど大変なことなんです。
宅配食を利用すれば、健康が保てるうえに時間が有効に使える。まさに効率的です。
偏った食事を続けて病気になり、不調になって病院の治療代にお金がかかることを考えると
健康維持のための必要投資とも考えることができますね。
わんまいる
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・食べたいときに湯せん又は流水解凍で最短5分の時短調理
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まずは朝食から
うつ症状で朝起きるのが非常につらかった筆者ですが、まずは午前中に起きて朝食を食べることを目標に始めました。
すると不思議なもので、体の調子が少しずつ戻っていきました。
ジムに通い、運動も同時に行っていたので、その効果もあったのかもしれません。
家族と同居していればまだいいのですが、一人暮らしをしていてフルタイム勤務をしている方は
まともな食事がとれていない方が多いのではないでしょうか。
以下に示す7つの健康習慣をご存知ですか?
米国・カリフォルニア大学のブレスロー教授が、生活習慣と身体的健康度(障害・疾病・症状など)との関係を調査した結果です。
ブレスローの7つの健康習慣
- 7〜8時間の睡眠
- 朝食を食べる
- 間食はあまりしない
- 標準体重を保つ
- 定期的な運動を行う
- タバコは吸わない
- 適正飲酒を心掛ける
参考:厚生労働省ブレスローの7つの健康習慣
カラダの不調は生活習慣が原因で起こっていることがほとんどです。
完璧には難しくても、意識するだけで変わってきますので、ぜひ参考にしてみてください。
それでも辛いと感じたら
公立病院の病棟での激務に心身を病み、うつ病。
次のあてもなく退職を選んだ筆者。
もう看護師なんて辞めて緑マークのカフェでバイトでもするか・・と思っていた矢先
母校の恩師に泣きつきに行ったことがきっかけで、看護学校の実習指導の道へ進むことになりました。
病棟勤務が6年過ぎたころのお話です。
看護師辞めたいほど激務に追われていた筆者でしたが、看護師の働きかたは多岐に渡ってることを経験しました。
うつ病になりやすい性格は、真面目で完璧主義に多いと言われています。
自分はそんなんじゃない!と我慢していると、突然仕事に行けなくなるほど気力がなくなってしまうことも。
そうなる前に、今の状況を変えることも視野に入れてみましょう。
看護師の働きかたは無限にある
看護師はある程度の知識と技術を積んでいれば、必要とされる転職先はたくさんあります。
心身を病んで退職し、こんりんざい看護師なんて復職しないと思っていた筆者が
なんだかんだで今でも看護師を続けられているのは
看護師の働きかたの選択肢が幅広くあったからに他なりません。
もし現在、辛い思いをしていたら
看護師求人サイトに登録してコンサルタントに自分の望む働きかたを伝えてみてください。
このサイトで紹介しきれないくらい、看護師の働きかたは多岐にわたっています。
看護師転職のプロが、きっと理想の働きかたを提案してくれます。
限りある時間を有効に使おう
ここでご紹介する転職エージェントはどれも無料で利用できます。
自分に合う求人をひたすら探して貴重な時間を費やすより
豊富な情報を保有いているコンサルタントから自分にマッチした求人情報をもらうほうが
時間を有効に使えますよね。
その分、浮いた時間は趣味や睡眠、やりたいことに回せたほうが良いに決まっています。
直接は聞きにくい給与や休日
よくあるのが、転職先の面接で給与や有給取得などについて聞きづらい、といった悩みです。
聞きたいことが聞けないまま採用が決まり、
実際に働き始めたら思っていたのと待遇が違った‥なんていう残念な転職なんて、誰もしたくありませんよね。
コンサルタントを介して転職活動を行えば、そんな心配から無縁になります。
直接聞きにくいことを代行してすべて聞いてくれるので、納得して面接に臨むことが出来るのです。
もちろん施設見学や面接のセッティングもしてくれます。
言い回しを考えて聞きたいことを聞き出すなんてしなくていいので
自分自身で転職活動を行うより効率がいいですね。
複数の登録が断然おすすめ
転職サイトは複数登録すると、転職先の選択肢の比較ができるのでオススメです。
サイトによって得意な地域やジャンルがあり、扱う案件が異なるからです。
また、これは非常に大切なことなのですが
エージェントの交渉次第では、同じ案件でも給料で差がでることがあります。
たとえば時給が100円上がっただけで、月収が1万円以上変わってくるので、ここはとても重要な部分です。
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東京近郊の看護師求人は【ナースではたらこ】
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まとめ
この記事のまとめ
・看護師は多くのストレッサーに囲まれ、うつ病になりやすい
・うつ病にならないためには振る、発散、食習慣
・それでも辛ければ転職を考える
看護師は、責任感が強くまじめな人が多いです。
そんな性格だから看護師を志した、と言っても過言ではありません。
それは、イコールうつ病になりやすいとも言えます。
プライベートでしっかりセルフケアをして、不調にならないように意識するしかないです。
筆者はうつ病になりましたが、転職して現在は元気に看護師を続けています。
そうなれたのは、看護師の働きかたが多岐に渡っていたからです。
現在、職場に不満を持つ看護師の皆さんにも、合う働きかたが必ずあるはずです。
もし今の職場環境に不満があって、心身を病ませるくらいなら転職したほうが身のためです。
合う働きかたさえ手に入れれば、余計なストレスを感じることなく、頑張って取得した国家資格を活かして生きていけます。
個人的にオススメなのはジョブデポ看護師です。
ここでは
・大手でコンサルタントが優秀
・非公開求人が多い
・特に若い看護師におススメ
という点と、実際に利用した経験から、看護師に寄り添ったコンサルをしてくれます。
常勤として働きたい看護師の方にはナースJJがオススメです。
あなたに合った働きかたが、見つかりますように。
ここまでお読みくださり、ありがとうございます